考察

関宿のせんべい店「喜八堂」に思うWebサイトのあり方

この前、千葉県野田市の関宿を訪れる機会があり、せっかくなので有名なお店に寄ろうと思い立ちました。google先生に名物を聞いたところヒットしたのは「関宿のせんべい、喜八堂」。

食べログの評価も良く、何よりもお団子もお店で作っているという訳で迷わず行くと決めました。(和菓子大好きなんですよね)

このお店のWebサイトへの考察の序論は、そんなよくある話から始まりました。

お店の様子

私が訪問した時の様子を少しご紹介します。
まず目に飛び込んでくるのは、とても大きなタンクの看板。

何が入っているのだろう、、今度聞いてみます。

 

なんとも味のある店構えです。

いざお店に入ると、店員さんが温かいお茶をサービスで出してくれました。まだ買うと決めてないのにですよ。このおもてなしの心に痺れました。

お茶を片手にほっと一息。お庭も素敵です。

数点のせんべいと草もちを買って帰りましたが、どれもしっかりお米の味がしていて期待通りとても美味しかったです。

お店のユニークな点

たまたま初めて寄ったお店ですが、これまでになくユニークで素敵なせんべい店だなと感じました。

どういった点がユニークなのか、まとめてみると次の6つです。

  1. せんべい専門店(米の選定から生地作り、焼き上げまで一貫している数少ないお店)
  2. 本物のお団子を提供(普段私たちが口にする「うるち米」が原材料)
  3. 原材料へのこだわり(米、醤油、だし等)
  4. 無添加
  5. おもてなしの心
  6. 本店が関宿

 

ところが、こんなにユニークかつ素敵ポイントがあるというのに、お店のWebサイトでは存分にアピールできていないのではと強く感じました。

なぜかというと、もっと知りたいと思って訪れた公式サイトは、推し出すべきモノが埋もれているもったいないサイトだったんですよね。(勝手にすみません、、)

リンク貼ってみます。こちらが公式サイトです。

日本一煎餅処 喜八堂

Webにおける私の行動

今回、Web上でお店へのタッチポイントは3回ありました。

1. 認知前

まず、このお店を認知する前に私がした行動はgoogle検索。「千葉 関宿 名物」でヒットしたのが食べログのお店ページです。

今回はそのページで評価、口コミ、写真、提供される商品、地図を確認し、訪問するお店候補に選びました。

これは、もう現代では本当によくある行動ですよね。

2. 認知後

そしてさらに、このお店をもう少し知りたいと思って公式サイトを見ましたが、まずパッと見たところECサイトのように見受けられたので、さらっと見て退出してしまいました。

私が知りたいのは何をウリにしていて、お店でどんな商品が買えるかでした。
さっさと公式サイトを閉じた私は目的は叶えることはできませんでしたが、食べログ内の評価が良いことを判断材料に、お店訪問を決めました。

そして、公式サイトを再訪することはありませんでした。。

3. 購買後

たまたま関宿が縁ある土地であることに加え、その土地に根付く素敵なお店を発見した嬉しさから、公式サイトをじっくり読むに至ります。

具体的には「こだわりです 日本一煎餅処 喜八堂」のページ。

そしてようやくこのせんべい店が非常にユニークであることに気づいたんです。この偶然がなかったら、公式サイトをしっかり見ることはなかったといえます。(関係者の方すみません。)

ちなみにお店の良さを知ってしまった私は、すっかりーファンになりました。単純だけど、けっこうそんなもんかも。

私がこのせんべい店のWeb担当者だったら

はい、勝手に担当者だったら話を展開します。

私がWeb担当者だったら、お店や企業のブランディングを強化したいですね。実際、他にない強みがたくさんあるのですから。

何をお客さんに伝えたいかについては勝手ながら「こだわり、無添加、歴史」あたりではと推測します。

パッと思いつく検討したい点としては、

  • クリエイティブ(サイトのメインカラーとか)
  • EC機能の立て付け、位置
  • ブランディングコンテンツ(強みをPRするコンテンツ)のあり方、見せ方 など

こんな感じで強化していきたいかなぁと思いました。

 

喜八堂さん、商品やサービスがかなり気に入ったのですがWebサイトで非常に損をしている気がしてならないので、もったいないとすごく思ってしまいます。こんなユニークなお店だから、もっと色んな場所に展開してほしいですし。

とはいえ、やっぱりこじんまりとした(特に地方の)お店なんかは、そこまで手がかけられなかったりする実態はあるんだろうなぁと勝手に推測もしています。

一方で、私みたいに、まずはWebで検索してのこのこやってくる人もそれなりにいるはずなので、この辺は絶対にやれるところはあるはずだし、やってほしいと個人的には思ってます。(私は勝手ながらこっそりと応援しています。)

東京でも買えます

東京駅、八重洲地下街にある喜八堂さんにも伺いました。

詰め合わせの商品の一つがモンドセレクション金賞受賞!って紹介されてました。

あと「東京駅で無添加の煎餅はここしかない」といったポップがありました。そう言い放つ自信があるんですよね。

まとめ

公式Webサイトって、「もっと知りたい」と思った人がその企業と接する場なんですよね。
食べログのような口コミサイトでもある程度の情報を間接的に得られますが、企業姿勢まで伺うことはできないのではと私は考えてます。

いわゆるロイヤルカスタマーの超入り口である「もっと知りたい」群の人を取り込むために、公式Webサイトには強みをしっかりPRするコンテンツを置くなど、あるべき姿にする必要はあるのかな、と思いました。

しかしあるべき姿、っていうのが重要かつ厄介なんですよね。そんな答えのない論争に頭を悩ませること自体が、実は重要なのかもしれませんね。