先日、会社で中堅社員適性検査「JMAT」の試験を実際に受けてきました。
JMATって何?どうやって対策するの?という方に、私の体験からおすすめの対策方法をお伝えします。
JMATとは
中堅社員適性検査とも呼ばれ、適性検査で有名なSPIを作っているリクルートマネジメントソリューションズによるテストです。
問題数は多めですが、各問題の難易度はそんなに高くなく、中学生レベルで解けるものがほとんどです。
JMAT試験内容
基本的な構成は以下の通りです。
時間
- 言語30分
- 非言語40分
- 性格適正、指向40分(時間制限なし)
③の性格適正と指向に関してはまとめて一気に実施しました。公式な時間は40分とのことでしたが、実際は「40分を目途に」というだけで時間制限はありませんでした。
形式
問題はマークシート形式、電卓持ち込みは不可です。
実際の出題範囲
JMATの範囲としては、だいたい過去問が説明されている内容通りかと思います。
以下は、私が受けた試験で実際に出題された範囲です。
言語
反対語、二語の関係、長文読解3~4文(漢字、接続詞、空欄補充、趣旨把握)
非言語
表の読み取りと計算、地図上の縮尺、方角、速度と距離、推論、集合、損益
もちろん、私が受けたバージョンとは違うパターンもあるとは思いますので、ご参考にしていただければと思います。
JMATの対策方法
私が感じたSPIとの違いや、具体的な対策方法について書いてみます。
SPIとの違い
JMATはSPIと似ていると言われていたこともあり、SPI過去問も対策として解いてきました。けれど、実際のJMAT試験の内容は、SPIとは結構異なっているのが実態かと思います。
具体的には、SPIの出題範囲である「確率、組み合わせ」「通過算(列車がほかの列車を追い抜かす云々の問題)」などは出ませんので、考慮しなくていいかと思います。
※JMAT過去問にも出ていませんし、実際の試験にも出ませんでした。
特に上記の分野は、ほとんどの社会人が公式や回答法を忘れている可能性が高いので、復習するのに時間がかかると思います。(少なくとも私は回答法を思い出すため、そこそこ時間をかけてしまいました…)
ムダを省くために、不要な範囲には力を入れなくてOKかと思います。
過去問が効率的
限られた時間の中で効率的に勉強するには、「JMAT問題集を解く」が最も的確かと思います。結果として、過去問にほぼ則った形で本番の試験も出題されていました。
JMATの問題は「難易度は高くないが問題量が多め」という性質があります。過去問を解くことは、出題範囲(傾向)を特定する、時間配分を体感する、この2点が主な目的になると思います。
初めて過去問を解くとき、「とにかく時間が足りない!」と危機感に煽られると思います。(私もそうでした)
これが大事なことで、どこに時間がかかったのか、どこが苦手ポイントなのかを明確にして、最終的には時間かけずにスラスラ問題が解ける状態を目指すことが、このJMAT攻略の一番の近道になると思います。
オススメの問題集
私が勉強用に使った問題集はこの2つです。
まず一冊目はこちら。
二冊目はこちら。
この2冊が鉄板ですね。過去の出題パターンを掴むためには、どちらもあってもいいかと思います。
あとは余力があればSPIの問題集をやってもいいかとは思います。私はSPIの有料アプリで勉強しました。
ただし、先ほどお伝えした通り、SPIからは出題されないものが多く、かつSPIの方がやや難易度高めの印象なので、効率的かというと微妙だなと思っています。
JMATの非言語「推論、集合」の練習として、頭の体操程度に解く、くらいの感覚がいいかもしれません。
私が繰り返したパート
一番最初に出題される「表の読み取りと計算」では、必ずといっていいほど3桁問題が出題されます。
これが社会人になった今となっては結構間違えるんです。(私だけかもしれませんが…)
「3桁掛け算をひたすら解く」というのを集中して行った結果、この計算に慣れることでかなり精度も上がったので有効的な勉強の一つでした。
その鈍った掛け算力を上げるために、私は小学生向けサイト「ぷりんと365」の問題を使用させていただきました。3桁掛け算に慣れるには、とてもおすすめです。
ということで、JMATの対策方法のポイントをまとめます。
- JMAT傾向にあった過去問題をひたすら解く
- 基礎計算力をつける(3桁掛け算など)
- 余力があればSPI過去問を解く(ただしポイント絞る)
私の試験結果と所感
このような対策をして本番の試験に挑んだ結果、フィードバック用のシートで5段階評価中、言語・非言語ともに最高レベルの5点結果を出すことができました。
準備期間は1か月半くらいです。
JMATの全体所感
ここまでJMAT対策として勉強法をご紹介しましたが、正直このJMATでは、言語・非言語のテスト結果は参考程度にしか見られないのかなという印象です。
言語、非言語のフィードバック割合
フィードバック用のシートでは、性格適正、指向に関するフィードバックやコメントが多くの割合を占め、テストの結果はわずかなパート(5段階中どのレベルか)だけでした。
テスト結果のパートはシートの8分の1くらいのスペースでしょうか。
性格適正、指向
性格適正や指向に関しても「自己申告」ですから、この結果で人事は何を見るのだろう…という感じです。(つまり、性格適正や指向は何とでも言える=結果は変わる、ということですので。)
JMAT試験後に人事担当者とも面談をしたのですが、この性格適正や指向の回答結果をもとに、「こんな数値が出ているが、どう考えるか」といった意見交換が多くなされました。
人事的判断材料
こういった第三者のテストツールを使うのは、人事的判断をする上で何らかの判断材料にする、というのが目的なはず。
これからこのテストを受ける人は、「何のために受けるのか」をふまえて、どういった結果を出すべきなのか、またはどういった結果が出ると想定され、それに対してどういう想いが語れるか、がはっきりしていれば、特に問題ないと思われます。
まとめ
この記事で言いたかったことはこれだけです。
- 対策:とにかく過去問を解く
- 心構え:何に使われる試験なのかをふまえ、結果とそれに対する自分の想いを固める
結局、点数や数値だけでは人は判断できないはずです。(と信じてます)
普段の仕事や姿勢ありきで、それを補足するツールとしてのJMAT試験だと思いますので、テスト部分に関しては「低い得点で印象を下げる」ということだけ避けられれば、特に気を張ることは何もないと思います。